「家賃よりトランクルームの方が安い」と言うけれど、どれくらい安い?

トランクルームを利用するきっかけとして多いのが、「転勤や長期出張で家を空ける時に家具や家電などの荷物を預けた」というもの。部屋を借り続けると家賃がもったいないので、引き払って家具などをトランクルームに預けようという背景ですが、実際には賃貸物件とトランクルームではその賃料にどのくらいの差があるのでしょうか?

坪単価で比較すると…!?

東京都を例に、まずは坪単価で家賃・トランクルーム利用料を比較してみます。東京都中野区、江戸川区の賃貸物件(駅徒歩10分以内、1K)の家賃相場と坪単価は以下のようになります。(HOME’S調べ)

1Kの平均賃料 1Kの間取りを22㎡とした場合の坪単価
中野区 78,100円 約11,800円
江戸川区 64,900円 約9,800円

次に、トランクルームの事例から坪単価を計算してみます。

広さ 賃料 平均坪単価
中野区のトランクルームA 2.43㎡ 16,700円 14,366円
中野区のトランクルームB 1.94㎡ 14,600円
中野区のトランクルームC 1.62㎡ 11,800円
江戸川区のトランクルームD 2.4㎡ 10,800円 9,100円
江戸川区のトランクルームE 1.94㎡ 7,500円
江戸川区のトランクルームF 2.27㎡ 9,000円

坪単価で比較すると、トランクルームの方が高いという結果になりました。
しかし、ものが小さくなるほど単価は上がる…というのはどんな場合でも同じです。もちろん坪単価で比較してもトランクルームの方が安い場合もありますが、一般的には坪単価で計算するとトランクルームの方が割高になります。しかし単純に賃料で比較すると、その差は一目瞭然です。「あなたの荷物に合った大きさは?必要なスペースのサイズを知ろう!」でもご紹介した通り、1Kの部屋にお住まいの方の荷物は、広さ1.6㎡~2,4㎡程度のトランクルームに収納できるため、中野区では約63,000円の差!江戸川区では約55,800円の差!坪単価で比較すると割高となってしまいますが、当然ながらトランクルームは部屋より狭くても済むので、同じ荷物を収納しておくための費用としてはかなり安く済みます。上記はあくまでも平均相場に基づいて計算したほんの一例ですが、家賃とトランクルーム利用では50,000円以上の差になりました。

トランクルームを上手に使って快適に!

坪単価比較では割高となるトランクルームですが、部屋を狭くすることで賃料を減らし、差額でトランクルームを借りることで「お得で快適な」住まいを手に入れられることがあります。たとえば、広さ10畳の部屋に大量の荷物を置き、人が実際に過ごすスペースが約3畳の場合と、6畳の部屋ですぐ必要でない荷物を預け、5畳分のスペースを使える場合では、後者の方が部屋は狭くてもゆったりと気持ちよく過ごせそうです。では、そのように部屋とトランクルームを両方借りた場合、費用はどうなるのでしょうか?前述で計算した中野区の賃料を参考に、比較してみましょう。
※家賃は坪単価11,800円を、トランクルームは上記トランクルームCを利用した場合
※10畳の1Kを26㎡(7.86坪)、6畳の1Kを22㎡(6.65坪)として計算します

家賃 トランクルーム利用料 合計
10畳の部屋 92,748円 0円 92,748円
6畳の部屋+1.62㎡のトランクルーム 78,470円 11,800円 90,270円

僅かではありますが、6畳の部屋とトランクルームを借りた方が合計額は安いという結果になりました。片付けが苦手な方や、つい物が多くなってしまう方は、荷物に囲まれて暮らすより思い切ってトランクルームに預けてしまって、狭い部屋を広々と使った方が快適かもしれません。上記は同じ区内のトランクルームで計算しましたが、例えば車がある方はもっと安い別の地域のトランクルームを利用することもできそうですね。「イザという時に」だけではなく、普段の生活をもっと快適に過ごすためにトランクルームを上手に活用していただきたいなと思います。
※上記は、坪単価計算による一例です。実際はこのような結果にならない場合もありますので、実際のトランクルーム利用料、家賃をよく調べ、比較検討してください。

2019年 06月23日